第2回 あなたの腰の症状を表現してください。
五十鈴接骨院のHPをご覧くださりありがとうございます。
前回のブログでは腰痛はからだからのメッセージということを書きました。
腰痛の原因の80%が不明であり、皆さんがよく耳にする腰椎ヘルニアなどの脊椎の変形で痛みを出すのがたったの3%なのです。
たったの3%!?・・・・ どういうことでしょうか。
腰痛の患者さんの脳では、痛みを抑える機能が弱まってしまい、痛みに対して敏感になり、強く感じ取ってしまう状態にありのです。 さらに、その状態を強化するのが、「考え方や行動のクセ」にあります。そのクセが痛みを長引かせてしまい、慢性腰痛となってしまいます。
では痛みを慢性にさせてしまう「考え方や行動のクセ」というのはどんなものでしょうか。
なにが悪い考え方で、どんな行動がよくないというのでしょうか。
・・・そんなことはわかっていれば、今頃こんなに腰痛で苦しまないよ!!
はい。そうです。なかなか自分ではクセを見つけることが難しいです。そのクセを見つけるにはある質問をします。
それは・・「あなたの腰の症状を表現してください」・・です。
腰の症状があることでどんな悩みがありますかなど
これを何となくではなくちゃんと言葉に表現していただきたいのです。
なぜこんなことが必要なんでしょうか。
ここからは「書くことでからだの声に耳を澄ます。」からの抜粋をお読みください。
・体の声を聴く
腰痛があり悩んでいます、というあなたは腰が痛くなってしまう前の体の状態を思い出せますか?朝起きて何となく腰が重いと感じていたり、椅子から立ち上がるときに腰が伸びなかったり、気がつくと歩いていると前かがみになっていたなど「そう言えばそんなことがあったかも」と思うかもしれません。
そこから少しずつ腰の痛みを覚えるようになり、仕事や日常の生活に支障が出てくるようになってしまいます。
もしくはあまり重いものでなかったのに物を持ったきっかけでぎっくり腰のような激痛が走り、痛みが落ち着いてからもいつも腰の不安が付きまとうようなことになってしまいます。
あなたはどの時点で自分の体に起きている「腰痛」という状況を感じとっているでしょうか。
なんとなく腰が重いと感じた時ですか?椅子から立ち上がった時の腰が伸びないと思った時ですか?腰の痛みで動けなくなった時ですか?
腰痛で来られる患者さんに「なぜ、こんなになる前に治療をしようと思わなかったのですか?」と言わなければならないケースが多いです。決まって患者さんからの答えはこのセリフ。
「そのうちに良くなるだろうと思っていたけど、段々つらくなって・・・」
「年のせいだし・・いつもの事だろうと気にしないでいた」
「腰が重く感じるからと言って病院には行けないでしょう!」
「だって、どうしよもない。こんなことになっていたなんて知らなかったし・・」
もし腰痛を感じた時、あなたはどんな行動を取るでしょうか?
同じように腰痛に悩む友人に相談することもあるでしょう。また情報が溢れ、本やネットからいつでも腰痛に関する知識が専門家のように簡単に得ることができるため、自分の状況について調べたりして自己判断で不安になることもあるかもしれません。
考えてみてください。
あなたがもし、腰の痛みになる前の腰の重さや、立ち上がりの腰の伸びにくさで自分の体の異変に気がついていたら、そこで治療を始められていたら、今の腰痛になっているでしょうか。
そしてあなたの体はなぜ腰痛を起きてしまったのでしょうか。腰の骨がどうなっているかという原因のことではありません。その異変を体が起こして腰痛を感じさせなければいけなかったのでしょうか。体はどんなことをあなたに伝えたいと思っているのでしょうか。
どんなに腰痛の名医でも凄腕の治療家でも、腰痛になった体の状態を治療するのであって、腰の不具合になりかけている未病状態を診ることも触ることもできないのです。しかし痛みを感じて、静かに自分の体を振り返ってみると、痛みや異変を出そうとしているサインだったり、痛みを通して体からのメッセージだったと気づくことができるのです。